研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

思想が固まっていく年頃

 小学生のころに持っていた偏った考えを、成人してもなおずっと持ち続けるというのは、なかなか無いのではないかと僕(18才)は考えます。

 

はだしのゲン』閉架が話題に

 初めてこの話を知ったのはツイッターでした。どんなツイートかは覚えてないんですけれど、ともかく作中の残酷な描写が問題にされたという事は認知しました。

  そのときは素直に「意味わからん」と思いました。僕は小学生の時に図書室で読んでいたんですけど、確かにグロいシーンは多々あったと記憶しています。*1ただ、その所為で閉架にするというのはよく分からないですね。

 なぜなら戦争とは残酷な結果を招くんだ、という教育として『はだしのゲン』を読ませるのは全然いいと思うんです。一応先生に言えば読めるようになっているらしいのですが、そんなことしたら多分誰も読まなくなりますよね。それって、教育の為にならないんじゃないでしょうか?*2

 

 で、そういう風に僕は考えていたんですが、なんとこないだこんな動画が政治カテラン上位に入ってまして。

  ちなみにYoutubeにも同じ動画があります。 これは閉架を求める抗議のシーンの動画なんですが、彼らは実は残酷シーンを問題にしているのではなく、作中に真実を偽ったシーンがあるとして抗議しています。*3

 

 

 

 そうだったのか……

 ではどうして松江市教育委員会はその理由で閉架にしなかったのか。僕は、教育委員会がこの人たち対応が面倒で、別の理由をつけて閉架措置を取ったのではないかと勝手に推測しました。*4

 それで抗議した人たちが納得しているのか分かりませんが。

 

 推測の真偽はともかく(ここからタイトルの話に繋がります)、ネットでもよく見られる「反日偽装漫画だから閉架は当然」という風潮はどうなんでしょうか。

 確かに作中でゲンが天皇を貶したりするところがあるのですが、だからといってそれで小学生の発達に悪影響を及ぼすかと言うとそうでもないのかなと思うのです。

 僕は別に『はだしのゲン』を読んで天皇のことを馬鹿にしようと思ったりはしませんでした。あくまで漫画の中の人が言っていること、として処理していました。小学生って普通はそんな難しいことには関心を持っていないですよね。

 それに僕も高校生の時はネトウヨでしたけれど今は割と真ん中ですし(笑)*5いつまでも思春期~モラトリアムの偏った思想を頑なに持ち続ける人って、実はあんまりいないのではないでしょうか。*6

 

 やっぱり何事も両方の意見を吸収して、それで考えていくべきってことですね。

*1:身体にウジが湧いたとかいうのが一番怖かった。詳しくは恐怖の所為で忘却していますが

*2:あとは教育委員会は「市立図書館では自由に読める」と言っているようですが、僕はその態度はちょっとよくないんじゃないかなと思うんです。というのは、僕は学校ではだしのゲンを全巻読んだんですが、それは友達が周りにいる学校だからこそ読めたのではないかと。もし図書館で一人で読もうとしたら、怖くて途中で閉じちゃうのではないかな、と思いました。

*3:僕がリスペクトしてるカズヤさんも同じ主張をしていました。


はだしのゲンは閉架で問題なし - YouTube

*4:荻上チキさんが同じことを言っていました。

荻上チキ氏のはだしのゲン閉架騒動について http://togetter.com/li/549915

*5:大学入って左傾化を実感しています - 研ぎ澄まされた孤独

*6:ソースは俺、というのはなんとも悲しいですが、共感してくれる方もいると信じています