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研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

160円で髪をカットしてもらった話

日常

先ほど、某1000円カットの店に行ってきた。

 

ちなみに正しくは「元1000円カット」で、こないだの消費増税で1080円になった。しかしちょっと待ってほしい。増税前の税抜き価格は、P円と仮定すると、P×(1+0.05)=1000を解いて、952.380952....円だ。したがって消費税が8%になった暁には、P×(1+0.08)=1028.57143....円になるはずなのだが、実際はそれに50円以上便乗値上げしている。っていうかこんなこといちいち計算しなくても分かる。なめてるとしか思えない。

 

話が逸れた。入店すると、入口の券売機に5000円札を挿入した。1080円だから、お釣りは千円札3枚と、小銭が920円だ。僕は釣り銭口にジャラジャラと落ちてきた小銭を財布に入れた。

 

……

 

お札が出てこない。

 

近くで髪を切っていた店員がカットを中断して来たので、事情を説明した。店員は店の奥から保守キーを持ってきて、券売機を開いてガチャガチャとやった。

 

結果から言うと、どうにもならなかった。

 

僕は最初、出てきた小銭は財布に入れてしまい、その上その金額が幾らかは知らないと言った。

 

そうしたら、「いくらかわからないのでは返金出来ませんねえ」などとアホまるだしのことを言ってきた。僕は「は?」と攻撃的な態度で対応――はしなかったが、それってどういうことだよみたいな雰囲気で腰に手を当てていた。

 

10分ぐらいその店員は焦りながら機械をいじったり本部に電話したりしていたのだが、結局、機械から3千円と980円抜き取り僕に直接渡すことになった。

 

しかしこんだけ待たされてのうのうとこのようなクソ店員に髪をカットされるのも不愉快だ。僕は「また今度にしたいんで、返金してください」とチケットを渡そうとした。

 

店員「え、どういうこと? チケット買っちゃったら返金はできませんよ」

 

僕「ああそうですか返金できないんですね。分かりました」

 

僕は座席に腰掛けた。信じられなかった。いったりどういうことなのだろう。まるで僕という蝶が、QBハウスという蜘蛛の巣に引っかかってしまったようだ。

 

僕は10分ほど、目を丸くしたままポカーンとしていた。

 

確かに店員に非はない。全部機械の所為である。でも、10分もごちゃごちゃと待たされて、一言の謝罪もなく、帰る自由すら剥奪するとは。

 

とにかく最悪な気分になっていた。陰鬱で、落ち込んでいた。僕は周りの客にも聞こえるように舌打ちをして、脚を組み、鞄から「郵便的不安たちβ」を取り出して読んだ。ただ普通に読んだのではない。できるだけ、ふんぞり返って立腹しているように(見えるようにして)読んだ。

 

ところで気づいた人もいるかもしれないけど、ここで僕は、小銭のお釣りである920円を2回手にしている。店員は混乱の渦中にあり指摘できなかったのだろうと思う。

 

そういうわけで僕は920円の利益を得た。すなわち、1080-920=160円でカットしてもらうことに成功した。

 

ちなみに切ってもらったのは先ほどのクソ店員ではなく、柔和なおばちゃんであった。どうでもいいか。

 

それよりも次回からどこで髪を切ろうか悩んでいる。僕は典型的な陰キャラで、1000円カット以外のところに行ったことがない。初めての美容室におすすめの場所とか知りたい。そんなこと訊ける友達もいないけど。

 

郵便的不安たちβ 東浩紀アーカイブス1 (河出文庫)

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