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研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

カンボジア・ニューヨーク一人旅3日目

朝4時半。ツイッターやらなにやらを見て、リュックを準備。財布は2つに分けている。いつも日本で使っている、いろんなカードが入った長財布には40ドルを残しておき、それ以外は折りたたみ財布に。

 

そしてWi-Fiルータを用意するわけだが、充電が切れていることに気づく。すっかり忘れていた……慣れていない。「海外旅行に行ったらWi-Fiルータを毎日使うことになるので、充電しなければならない」。このプロトコルは俺の中にはなかった。やむを得ずダンボーバッテリーを用いる。それで気づいたのだが、ダンボーバッテリーとWi-Fiルータコネクタが同じだ。つまりWi-Fiルータの充電器を使ってダンボーバッテリーを充電することができる。なんたる僥倖! これでモバブ使い放題だぜ。

 

それから余談だが、僕はカンボジア旅行前にコンセントの変換プラグ(Bタイプ→Cタイプ)を購入したのだが、まず第一に変換プラグはWi-Fiルータに付属していたし、第二にホテルのコンセントはCタイプであった。

 

ともかくシャワーを浴び、バルコニーで煙草。トゥクトゥクはもう来てる。約束の5時はもう3分ぐらい過ぎてる。でもまあいいやろ、ということで鈴虫?の鳴き声を聞きながらゆっくり吸う。そとはまだ暗い。が、白く冷たい街灯がばっちり点いていた。あれ? 昨日点いてたっけ? 日本の田舎みたいだった。

 

下に降りてリリーにグッモーニンて言って、まずチケット売り場へ。朝は涼しい。車道はもうすでに車やらバイクやらトゥクトゥクやらが走っている。気になったのは自転車。観光客がレンタルして乗っているんだけど、なぜか我々と逆の方向に行っている。どういうことだろう? とこのときは思ったが、あとで、彼らはすでにチケットを入手してアンコールワットに向かっているのだということに気づいた。

 

ともかくチケット売り場へ。たくさんの観光客がいる。10日、3日、1日分の3種類にチケット売り場が分かれている。値段を見ると、1日で37ドルと書かれていた。ん? 財布を見ると、21ドルと8000リエルぐらいしかなかった。ええっ!? そこらへんのスタッフにカード使えるか聞いたらやはり使えないとのこと。

 

でもATMがあるよと言われ、使ってみることに。言語を選択。英語、中国語、クメール語……英語。VISAカードを挿入し、ボタンを押してみるも、キャッシュは出ず。うむ。絶望。駐車場に戻ってリリーに相談。ホテルに戻ってくれ、と。そう言ったら、財布を取り出して貸してくれるということ。ありがたい! 日本式に頭を下げて感謝の意を表する。20ドル。借金である。それでチケットを買う。小型カメラでその場で写真を取られ、チケットが印刷される。

 

で、トゥクトゥクに戻ってアンコールワットへ。この道のりで、自転車に乗る観光客を多数見かける。安いのかもしれないが、結構たくさんの自動車が交通整理など無視で走っている中、自転車に乗る勇気は俺にはない。しかし乗っている間に考えていたのだが、俺はかなりやばいことになっていないだろうか。ホテルには40ドルしかない。リリーへの借金と、トゥクトゥク代後金の20ドルでそれは消える。手元には4ドルぐらいしかない。カードはどこも使えない。あれ……俺のなかにたいへんに不安な気持ちが募ってくる。

 

アンコールワット到着。そこらへんの描写は世界遺産特有の記述不可能性にもとづき省く。観光客まみれ。途中、遺跡の横の寺院みたいなところで女性のソロ観光客に写真を撮ってほしいとスマホを渡され、撮った。しかしこれが英語が下手くそで、「ヤー、OK.スリートゥーワン……ワンモア(あ……カウント逆だったっけ……クソ恥ずいな……)。ワントゥースリー……OK?」「thank you!」「thank you(your welcomeだろ……)」といった、悲しいコミュニケーションが展開された。次同じことがあったら頑張るぞ、と思った。

 

そんでアンコールワット遺跡からもどって川のほとりで煙草を吸って、なんかふかし芋みたいなのを屋台で買って(そこで初めてリエルを使用した。リエルを財布から出したら店員がいくらって計算してくれた)食べた。粉チーズが振りかけられているのだが、美味しくはない。これが1.5ドルとかだった。これが今の俺が出せる精一杯の額だった。これ以上出してはいけなかった。

 

それを食べながらトゥクトゥクでアンコールトムへ。最初、「ここは歩いていくよ!」と行ったけど、まあ正直歩いて行けなくもないが、ちょっと疲れるだろうな。それに殺風景だし。アンコールトム。これも記述できない。遺跡の近くで煙草を吸い、トゥクトゥクへ。この時点で10時前とかだったような。まあ朝5時から動いてるからな……

 

そんで帰りにキリングフィールドを見たいと言って、寄ってもらった。「キリングフィールドって言っても通じない」との書き込みをネットで見たけどそんなことなかった。で、見て、ホテル。リリーが20ドルの借金と明日の分の20ドル今払ってくれれば明日はいいよと言う。ので、長財布から40ドルを取ってきて、渡す。長財布からドルがなくなった時の絶望感よ。正直もうちょっと持ち合わせがあるんじゃないかと思っていたからな。

 

この時点で12時前とかだった。でも何かを食う金はない。ホテルでいろいろググってみる……カードの海外キャッシングとか。そもそもカードのショッピング上限額はどうなってるのかとか。ショッピング上限額は、表示が何を意味しているのかいまいちわからない。日本語で書いてあるのに! これ以上買い物できるのかどうか、よく分からん。もしできないとしたら、羽田に帰れたとしても、アメリカで買い物できひんやんけ! アメリカではほとんどカードで生き延びるつもりだったから(しかし今思うと、カード一枚で海外でやりくりするって相当危険だな。もし使用できなかったらキャッシュもないし、終わってたぞ……それを想像するとぞっとする)。

 

とりあえずスーパーに行って、2ドルで買えるものを探す。結局ミネラルウォーターと缶のコーラを買った。カードは5ドル以上お買い上げじゃないと使えないとのことだった。じゃあ5ドル以上買えばいいじゃんと思うのだが、もしこれでショッピングの利用枠が制限されたりしたら……と思うと怖くて、挑戦できなかった。

 

ホテルに帰る。これは相談するしかないと思い、ラインで母に電話。事情を話す。羽田までは大丈夫なんだけど、アメリカでお金がないかもしれない。お金をください。羽田で下ろすので。と、お願いした。親に金を無心するのは今年に入っておそらく4、5度目である。その後、この窮状をブログに書いたり、ユーチューブでナタリアなっちゃんを見たりしていたら、ラインで4万円振り込んだとの連絡。神……助かった。4万あれば十分だと思う。一安心する。羽田まではとにかく我慢だ。

 

結局この後2日目はホテルでゴロゴロして過ごした。たまにバルコニーに煙草を吸いに行ったりはした。バルコニーに出るたびにジーパンを履くのが面倒だった(部屋の中では脱いでいた)。バルコニーからは中庭のプールを覗くことができた。白人のおじさんが優雅に泳いでいた。そこに白人のカップルが入水し、次第にいちゃついていった。おじさんは疲れたのか、プールから上がった。

 

それからついでに書いておくと、ホテルの壁にトカゲが張り付いているのが気になった。まあどうしようもないんだろうけど。部屋には入ってこないので問題なし。でも廊下を歩いている時にチョロチョロ走っているのを視界の端に確認すると、びびる。