研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

ニューヨーク旅行の写真

大学4年生の最後の春休みに一人でニューヨークに行ったという話を1万5000字の日記にしたのですが、なんの意地か写真を一枚も載せず、文章だけですべてを説明しようとしていました。でもよく考えたらあの旅行中に撮った写真ってロクなもんがなかったんですよね。当時iPhone5sを使ってましたが、エンパイアステートビルの展望台でパシャパシャしてる時から「ぜんぜん綺麗に撮れんな」と思っていました。一応写真はグーグルドライブに保存し、その後たまに見返しているのですが、その度に「コンデジ持ってたんだからそれ持ってきときゃよかったなあ」と後悔の念が絶えません。
 
さて、最近デジタル一眼を買い現像のためアドビ社のLightroom(ios版)を使っているのですが、きょう唐突に「これでニューヨーク旅行の写真をレタッチしたら?」との典型を得、実行したところ、わりとマシというか僕の中ではけっこうな感動モノになったのでした。
 

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記憶の中にしかなかったものが具象化した興奮。そうそう、たしかにこんな風に黄金に光るビルが遠くまで立ち並んでいて、それが360度に広がっていて、なんてことだ、なんて経済力だ、と圧倒されたものです。
ちなみにレタッチ前の画像です。
 
 

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全体的に暗いというのもあるのですが、右下のビルに注目ですね。黒つぶれしてよくわからないことになってますが、レタッチ後は立体感というかキューブ感、角張った感があり、そこに高いビルがそびえ立っているということがわかります。端っこに少しだけ見きれている道路、とんでもなく小さいですね。このビル群の谷間がそれだけ深いことを物語っています。
 
次々行きましょう。

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ニューヨーク初夜、ホステルに向かうまでの道で撮った写真ですね。目の前にニョキニョキ生えている超高層ビルに興奮しつつも、周りは背の高い外国人ばかり、夜の都会中心部で治安に不安を覚えつつなによりめちゃめちゃ寒い、そんな状態でした。
 
次の日はロウアーマンハッタンまで歩いて行ったんですよね。これはウォールストリートの様子。日本でいえば丸の内みたいなところでしょうか。しかし建物に歴史を感じますね。東京よりも遥か前から栄えてたんだろうなあと思いを馳せます。

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で、この辺の屋台で買ったチキンオーバーライス。
 

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これはいい屋台めしですよ。5ドルですよ。日本でこれ500円で出したら絶対流行りますよ。美味かった……ニューヨークでいっぱい屋台めしを食ったんですが、最初にここで食べたのが一番うまかったです。
 

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チャイナタウン、それからなんかよくわからないなにかの街ですね。ニューヨーク名物のむき出しの非常階段が見えます。
 
 
そしてニューヨークといえばこれ、タイムズスクエア。

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白飛びしまくってたデジタルサイネージがレタッチによってくっきり見えるようになりました。しかし黒つぶれしてしまった部分はもうダメですね。露出を思いっきり高めてもなにも見えません。元データの問題ですね。

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渋谷を超える圧倒的な繁華街感、きらびやかさにビビりながらも興奮したものです。あの時僕は間違いなく「おのぼりさん」でした。
しかしあまりいい構図の写真がありませんね。確か撮ってる時も「もっと広角に撮れないかなあ」と思っていたような気がします。
 
次の日はセントラルパーク周辺を歩いていました。肝心のセントラルパークの写真はパッとしないのしかなかったのでカット。アッパーウエストの牧歌的な雰囲気がとても良かったです。スーパーのZABARSがある辺りですね。ベビーカー引いてる人とかがいて。でも周囲は超高層ビルばかり。この取り合わせがなんともいえず、しかもいい天気でポカポカしており、純粋に散歩として楽しんでいました。

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そのわりに街並みを撮影したのはこれ一枚という、一体俺はなにをしていたんだという感じです。
 

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何日目に撮ったか忘れましたが、雨がちな日の朝のタイムズスクエア。

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路面に光が反射するので雨はむしろ「好天候」。一気にブレードランナーみが増します。しかしこの写真見て思ったんですが、ニューヨークってほんと車の交通量多いんですよね。渋谷よりも渋滞してるんじゃないかと思いました。
 
 

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これはグランドセントラル駅ですね。ホステルからタイムズスクエアまでまっすぐ歩く途中に通り掛かります。カメラを汚い手で吹いたのでしょう、光源が変なふうに輝いてますね。
 
翌朝。イーストリバー沿いを歩きながら撮影。ブルックリンの遠景です。

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ちょっと、日本の豊洲とか佃のあたりに似てませんか?
 
 
マンハッタンの西端、ハドソン川に沿って建つハイラインからの景色です。

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アキレス腱を怪我して、死ぬ思いで歩いてたんですよね。
 
帰りにハンバーガーを食べました。

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「お待たせいたしました、〇〇でございます。ご注文以上でよろしいでしょうか」の代わりに一言、”Enjoy.” シンプルですばらしい。ナイフとフォークでバーガーを食べるのはこれが初めてでしたね。
 
 
エンパイアステートビルの展望台からの眺め。

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とにかく高度があってビクビクしてたのを覚えてます。
 
ニューヨーク旅行最終日、ブルックリンブリッジから見たマンハッタン島の南端部です。

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写真じゃ伝わらないですが、とにかく大きい橋です。レインボーブリッジなんかよりよっぽど大きいんじゃないかな。それともアキレス腱が痛くて長く感じただけでしょうか……
 
ミドルイーストの街並み。夕方に差し掛かる頃です。RADIO CITYというサイネージがあるのがロックフェラーセンターです。

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そのロックフェラーセンターの展望台・トップオブザロックからの夜景。
 

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こんなんじゃまったく伝わりません。人生で一番感動したかもしれない。そこらへんの心情は過去のエントリーにたぶん書いてます。
 
 
はい。ほかにも写真はあるですが、気に入っているのはこのぐらいでしょうか。正直もっと撮っておけばと後悔しております。そして何より動画を撮っておくべきでしたね。たぶんもう一度ニューヨークに行っても、あの時の感動は味わえないと思うんです。それは限界効用が逓減したとかそういうのもあるとは思うんですが、やっぱり、何かしらの欠落感を埋めてくれるものを必死に探していたあの頃だったからこそ響いたものだと思うんですよね。死ぬ前にもう一度行きたいとは思っていますが、相変わらずニューヨークの夜景は綺麗で、感動させてくれることでしょう。しかしやはり、あの22歳の冬に見た景色を超えることはなかったと、僕はその時思うことでしょう。何も見えてなかったあのころだからこそ、街の煌めきがいっそう強く網膜に焼きついたのだと思うのです。